株式投資において、「損切り」というのはなかなかできないものです。
筆者もできることなら損切りはしたくないのですが、損切りできないと大幅な損失を抱える可能性もあります。
そこで今回はこの「損切り」にフォーカスを当てて、日本の億万投資家名鑑 実践編の内容を参考に、億万投資家の損切り手法を記録に残しておきます。
- 購入時の価格から10%下落したら一度検討するのも一手だが…
- 短期のトレーダーと長期のファンダメンタル投資家の違い
- 億万投資家は株価が下がった時にどうするのか?いつ売却するのか?
- 株価が下がった時に購入するタイミングが大切
- 業績不振株を購入した場合の判断ポイントについて
- 株価が暴落したライザップについての投資判断
購入時の価格から10%下落したら一度検討するのも一手だが…
よく色んな投資本で見かけるのは、購入時の価格から10%下落したら損切りするというシステマチックなルールです。
ですが、筆者個人的にはこのシステマチックなルールは、あまり好きな手法ではありません。なぜかというと、あまり深く考えていないように思えてしまうからです。
もちろん大幅な損失を抑えるためには、損切りは非常に大切ですし、システマチックに機械的にやるのも一つの戦略ではあるでしょう。
また、特にトレーダーには必要な手法なように思います。
短期のトレーダーと長期のファンダメンタル投資家の違い
しかし、バフェットのようなバリュー投資を考えた時には、そもそもの投資のスタンスとして、株を割安で買うという姿勢があります。
長期的に見たら本質的価値に株価が収斂していくことを信じられる銘柄に投資をすべきで、最初から価格が下がっても信じられない銘柄には、投資をすべきでないということです。
また、投資をする際には大幅な安全余裕度を持って株を購入することが大切で、とにかく「損をしないことが大切」です。
「損切りできた自分を褒めてやれ」との言葉もありますが、億万投資家の考え方を読んでいると、損切りしない人も実際にいるようです。
億万投資家は株価が下がった時にどうするのか?いつ売却するのか?
実際に日本の億万投資家名鑑 実践編によると、短期的に価格が下がっても損切りせずに持ち続け、全部勝つ気でいるという強気な発言もあります。
ではどんな時に売却するのかというと、基本的に以下の3つのケースのみということです。
- 企業の成長が止まった時
- 株価が高くなりすぎた時
- 他にもっといい銘柄が見つかって下位の株価と入れ替える時
株価が下がっても成長が止まっていなければ、むしろナンピン買いするということでした。
株価が下がった時に購入するタイミングが大切
ただし、その時のルールが重要で、少しずつ刻んで買うと失敗するため、3割や5割と下がったら買うと事前に決めて、一気に買うということでした。
- ナンピン買いはしない
- 最低でも2~3割下がった時から買いましする
一方で、売却の際は下記のルールのようです。
- 2倍になったら一部売る
このような投資スタイルは、よっぽど自分の銘柄選びに自信がないとできないことです。ですが、それだけ自信を持った段階でしか投資しないという手法は、非常に参考になります。
投資をする際には徹底的に調査をして、自らの投資判断を信頼できるレベルになってから投資をしろということでしょう。
業績不振株を購入した場合の判断ポイントについて
先日業績不振株への投資検討について書きましたが、実際に筆者も現在業績不振株を購入し、若干の含み損を抱えています。
しかしながら、経営者への期待から、2~3割下がった時点でさらに購入しようかと検討しています。
業績不振株を購入した際の検討ポイントとしては、今の所一番大きなポイントとしては下記が挙げられます。
- 社長が創業社長で株式をいまだに大量保有しているか?
例えば大塚家具やスルガ銀行なども試し買いで多少検討していたのですが、なんというか運任せになりそうな気がしたので、多少の利益確定後に手放してしまいました。
やはりオーナー企業の方が創業社長の人生がかかっているので、この厳しい状況から挽回してくれるのではないか?という期待があります。
株価が暴落したライザップについての投資判断
特に個人的に期待しているのはライザップです。ライザップの場合、業績が回復するまでは役員報酬0となっていますので、創業者の瀬戸さんの活躍に期待です。
カルビー松本さんをCOOとして招集し、それがうまくいくのかという面はもちろんあるのですが、完全に創業者である瀬戸さんへの期待という形です。
もちろんこの読みが外れる場合もありますし、このまま株価が当面浮上しない可能性もあるでしょう。
また、コングロマリット企業の場合、経営者の能力にかなり業績は左右されるように考えていますので、瀬戸さんリスクがあるのはもちろんです。
しかしながら本業のライザップ自体は好調であり、また、ビジネスモデルも一本化されているようには思われます。
自己投資産業のポテンシャルは確かにまだまだあるようにも思いますので、少々時間がかかるかもしれませんが、筆者はライザップは割安と判断しました。
業績発表も控えていますのので、それまではしばし様子を見てようかと考えております。